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2019年5月8日、五頭山登山口周辺の森の様子。 元号が変わっても森は変わらず。いつもの春と同様、瞬間的変化を続けています。

今朝は霜が降りるほど寒い朝でした。霧がかかり、きりっと締まるような寒さ、春とはいえまだまだ暖かさは一進一退です。
さてそんな中、森は一体どんな動きをしているのでしょうか?
五頭山登山口周辺の森の変化をリアルタイムでお届けします。

ブナの開葉前線はとうとう標高約940Mの与平の頭稜線付近にまで達しました。
190508 ブナ前線
190508 ブナ前線2 

4月29日は下の画像のような状況でした。
190429 ブナ前線2
わずか10日でこれだけ変わりました。

それでは足元の森の樹木はどうでしょうか?
190508 ブナ葉 
ブナは既に大きく開いて緑が濃くなってきました。

イタヤカエデを4月29日と比較してみましょう。
190429 イタヤカエデ3
4月29日

190508 イタヤカエデ新緑
5月8日

さらにアップすると
190429 イタヤカエデ1
4月29日

190508 イタヤカエデ葉
5月8日
10日間のイタヤカエデの劇的な変化には驚きますね。

次はミズナラです。
190429 ミズナラ
4月29日

190508 ミズナラ 
5月8日

ホオノキ
190429 ホオノキ
4月29日

190508 ホオノキ芽吹き
5月8日
樹木たちの、「止まらない動き」 の結果がこのような劇的な変化を見せてくれるのでしょう。
生き物は常に生きるための努力をしています。

ここからは樹木の今日5月8日現在の姿を紹介しましょう。

ハクウンボク
中ノ沢地内では比較的多く、エゴノキよりも頻繁に見られます。5月下旬頃からの花期には白く垂れ下がった花穂は見事。材は緻密で粘りがあって白いので将棋の駒などの彫刻材に用いられるとのことです。森林科学館では雪折れ木を輪切りにしてコースターなどの材料にしています。
190508 ハクウンボク接写 190508 ハクウンボク

ウリハダカエデ
以前はこの樹皮から、繊維を採っていました。樹皮の採取の仕方にはコツがあって時期と採取部位と良質の樹皮を持つ木の見定め(同じ樹種でも皆違う個性があります。)にポイントがあります。
山人の生活の知恵です。
190508 ウリハダカエデ花接写 
190508 ウリハダカエデ

ケナシヤブデマリ
190508 ケナシヤブデマリ接写190508 ケナシヤブデマリ 

ウワミズザクラ
この実でアンニンゴ酒をつくります。あるいは塩漬けにして食したりします。材は生立木の時に虫害を受けてできたピスフレックと言う独特な傷が多いのが特徴。他のサクラに比べると腐りにくいのも特徴です。
190508 ウワミズザクラ接写 190508 ウワミズザクラ

ヤマブドウ
ツル細工に利用できるほど、細工に適したツル。中ノ沢にもこのツルで上手に籠を編むおじいさんがいましたが、大分前に亡くなり、技術は途絶えました。只見町にはまだこの技が残っているようです。
190508 ヤマブドウ葉接写 190508 ヤマブドウ
2枚の葉の真ん中にある赤いのが花芽です。

サワグルミ
オニグルミと違って食用にはならず。材は白くて軽く、割裂性に乏しいため薪にもならず。以前は桐下駄の代用として下駄材に用いられたとか?燃料革命後はマッチの軸木や割りばしなどに利用されました。
190508 サワグルミ接写 190508 サワグルミアップ190508 サワグルミ
長く垂れ下がった雄花。一つの雄花のまとまりの上に若干赤い花穂がありますが、これが雌花でしょうか。

タムシバ
カムシバが語源だそうで、山人のささやかな嗜好品だったようです。
枝を折るとミント系の良い香りがします。
190508 タムシバ花 
日陰ではまだ花が健在。
花の中を覗いてみると
190508 タムシバ花接写 
花の本体が。

さて、今年はフジがたくさんの花芽をつけています。
190508 フジ 接写 190508 フジ
あと1週間もすれば開花でしょうか?
今年のフジはきれいにまとまって咲くかもしれません。期待します。

オオバクロモジ
和菓子に添える楊枝の材料です。でもこの話はどちらかと言えば余裕のある人たちの間での生活に豊かさを求める利用法かなと思います。日々生活に追われていた山人の間ではこの木を頻繁に利用したという話はあまり聞かれません。ただ、炭焼きをやっている頃はアブラチャンと共に着火に利用したとのことです。生でも燃えやすい木だからです。
190508 オオバクロモジ接写 190508 オオバクロモジ
花は終わりに近づいてきました。
クロモジはカエデなどに比べると花期は大分長いようです。

最後にキハダを紹介します。キハダは山人の生活にとって欠かせない薬を提供してくれる樹木です。
樹皮の利用は採取時期と樹齢がとても大事なポイントです。黄色い内皮が外皮から離れるような時期、薬用成分が最も旺盛な樹齢の木を選びます。
190508 キハダ接写 190508 キハダ190508 キハダ枝振り

ちなみに10日前にはこんなでした。
190429 キハダ1


樹木たちの素顔はいかがでしたでしょうか?
樹木は動かず、常に同じところにあります。一見すると動きがないように見えますが、なんのその、その時間的な変化はとてもスピーディーで 一瞬一瞬が目を離せないのです。
カタツムリやナメクジが歩くのと似た感覚で、目を離している隙にどこかにいってしまいます。
木々の毎日を追うことは大変なことですが、これも山に暮らしているからできることです。

このブログは木の学校の当初からの理念を引き継いで書いています。
生活基盤たる山からでしか発信できないリアルタイムな生の情報を提供することを心がけ、これからも山から街に向かう矢印で、地に足がついた情報を提供し続けたいと思います。
文責  明石浩見








 

 

 
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広葉樹の芽吹きが綺麗な春です。五頭山登山口(中ノ沢口)周辺の春の芽吹きをお届けします。

森林科学館のある幸地蔵周辺はコナラが優先する森。ソメイヨシノが散り始めてクロモジやアブラチャンが花をつけ、いまだにコナラは芽吹かず他の樹木も開葉仕立ての状況。
山の上はどうなっているのかなと思い、今朝は良い天気だったのでちょっと足を延ばして五頭山の登山口まで行ってみました。
何と!! 標高の低い科学館周辺よりも圧倒的に早く、広葉樹が開葉して春が進んでいるではないですか。 早速、芽吹きの様子をカメラに納めてきました。

今日4月29日のブナ開葉前線  五頭山登山口に向かう林道からです。
190429 ブナ前線2 
淡い緑がブナです。

190429 オオバキスミレ 
オオバキスミレが既にこんな状況です。

190429 スミレサイシン 
スミレサイシン

190429 ミヤマカタバミ 
ミヤマカタバミ

日当たりのよい道路脇では既に野草が全開でした。

それでは広葉樹は?
190429 ブナ新緑 
先ずは日当たりのブナ
190429 開葉したブナ 
完全な開葉状態です。
半日陰のブナも開葉
190429 開葉したブナ2 
広葉樹の中でもブナは開葉が早く、最初に森を緑に染めてくれます。

次はイタヤカエデ
190429 イタヤカエデ3 

190429 イタヤカエデ1
さらにズームアップ
190429 イタヤカエデ2
ブナよりも一足遅れての開葉、花が咲いています。

キハダ
190429 キハダ1
対生の枝振りが特徴です。
190429 キハダ2
キハダの芽吹きです。

ウリハダカエデ
190429 ウリハダカエデ1
190429 ウリハダカエデ2
カエデの仲間は対生です。

ハウチワカエデ
190429 ハウチワカエデ1
190429 ハウチワカエデ2

ミズナラ
190429 ミズナラ

トチノキ
190429 トチノキ2

ホオノキ
190429 ホオノキ
ホオノキは少し遅いです。

サワグルミ
190429 サワグルミ

オオバクロモジ
190429 オオバクロモジ

ヤブデマリ
190429 ヤブデマリ

ミツバアケビ
190429 ミツバアケビ

木々の芽吹きはいかがでしたでしょうか?
森林科学館のある幸地蔵は標高約200M、五頭山登山口は標高約300M  標高差100M位の場合は標高差よりは日照環境の方が芽吹きに大きく影響するようです。
山の状況は行ってみなければわからない。あらためて日々足を運んで目で見てくることの大切さを感じました。常日頃の地味な観察が新たな発見をもたらすのでしょう。        明石浩見



2019年5月4、5日 新潟県立植物園 『春の植物園まつり』出張木工体験のお知らせ

2019年5月4日(土・祝)・5日(日・祝)9:30~16:00
 新潟県立植物園『春の植物園まつり』にお山の森の木の学校が出展します。
 「お山の森の宝探し&森の小物づくり」の体験ができます。
 みんなで来てね!!
 

イワウチワ(トクワカソウ)とイワカガミ 森はわからないことだらけ。だから森を歩くときは常に初心に帰りたいのです。

昨日、専門学校の実習を受け持ち、森林公園内を散策、様々な生き物に出会い、またまた発見がありました。
昨日の観察で心に引っ掛かるものがあってトゲのように刺さったまま、そこで今日はすべてを無にして再度森の散策です。

岩場ではイワウチワが満開、可憐な花を咲かせていました。
イワウチワは太平洋側に多く、日本海側のものは変種のトクワカソウまたはオオイワウチワとのこと
しかし、変種のレベルになるとその違いが私には良くわからないのです。太平洋側に行ってイワウチワなるものを観察して、このあたりのものと比較しなければ何とも言えませんね。
ここでは一般的に通った名称のイワウチワを使うことにします。

さて、このイワウチワ、どうも日の当たる時間が少ない北向き岩場斜面に多いようです。

展望台はその麓をぐるっと一周できるように道路と遊歩道が入っています。
180428 展望台遠景 
展望台は右の小高い岩山です。写真はほぼ南斜面を見ています。ちなみにこの写真は2018年4月28日に撮影したものです。

イワウチワを求めてこの山を散策します。
ちょうど写真の裏側にあたる北斜面にイワウチワが多いことがわかります。北斜面には岩上の天然杉がありますが、その絶壁のような岩のテラスにたくさんのイワウチワが群生しています。
190420 イワウチワ 展望台1 

190420 イワウチワ 展望台3 

190420 イワウチワ 展望台2


場所を変えて、森林公園内の岩尾根という場所に行ってみます。
痩せた尾根のてっぺんと南斜面にはイワウチワの姿は見当たらず、イワカガミの群生です。
イワカガミはイワウチワよりも20日以上遅く開花するようで、次の写真は岩尾根に群生するイワカガミを2017年5月17日に撮影したものです。この頃になるとイワウチワの花はほとんど終わっています。
170512 イワカガミ群生 
尾根上のイワカガミの群生
170512 イワカガミ群生2 
南側の斜面にもイワカガミが群生しています。
170512 イワカガミピンク2 

このイワカガミが群生する尾根上と南斜面にはイワウチワの姿は全く見当たりません。

この岩尾根をさらに進んで、尾根が急になって渓谷に落ち込んでいくあたり、その日陰の北斜面をのぞくとありました。イワウチワが群生する岩のテラスがありました。
190420 イワウチワ 岩尾根4 

190420 イワウチワ 岩尾根3 
190420 イワウチワ 岩尾根1
尾根を越えて弱く朝日が差し込む環境 こんなところにイワウチワは群生していました。
この環境は展望台の北斜面と酷似した環境です。

とはいえ、あらためて展望台を探すと天杉一郎の立つ斜面の裏側、斜面の向きでいうと南東斜面でしょうか。そこにもイワウチワが群生していました。
190413 イワウチワ 展望台南1 

190413 イワウチワ 展望台南2 

190413 イワウチワ 展望台南3 

北斜面ではなく南東側の崖です。群生環境は斜面の向きだけではないようです。
岩や斜度にも関係があるのでしょうか? 西日にさらされないことも条件なのでしょうか?
謎は深まり、観察意欲がパワーアップしますね。

森林公園の標高は180~300Mくらい。イワウチワの生育条件から見れば低標高のような気がします。標高の高い五頭の登山道にもイワウチワやイワカガミはあちこちに見られますが、登山道を歩いていてもこれほどはっきりとした棲み分けは感じられませんでした。
低標高では日照時間が少ない岩の上のテラスを好んで育つ、あるいは岩の上だからこそ他の植物が入り込めない。その環境だからこそイワウチワは繁殖できるのかもしれません。
イワウチワの語源にも意味がありそうです。
このイワウチワ、天然杉の生態と似ているところがあって興味深いところもあります。
イワウチワと天然杉 その生き様の共通性に何か興味をそそられます。
     答えを出すにはまだまだ観察が必要です。

一年に一度しか気づきのタイミングが得られない。一人の人間が一生かかってもその人にとっての森林(自然環境)は不思議のままです。だからこそ、常に初心に帰って何度も森を歩きたいのです。 

                                     文責  明石浩見

春が始まった感! 生き物の生活が新鮮に見えてきます! 9時25分現在 天候曇り 気温7.5℃ 久しぶりのブログです。

久し振りにブログに手を出すことにしました。というのは、自らが考えていることが森を歩いていてあらためて気づかされることになったからです。
森をゆっくりと歩くことはとても大事なことですね。

森を歩いていると、既に春は思ったよりも早く、一段も二段も先に進んでいることが見えてきました。

サクラはあの堅い冬芽を膨らませて花芽が緑化してきました。あと何日で花を咲かせるでしょうか?
冬芽を大分ウソに食べられていましたが?それでも残った花芽は数多くみられます。このサクラの木の咲きぶりもウソの生活が反映されたアートになるのでしょうか?
サクラ花芽190406 
花芽が丸く膨らんで緑色を呈しています。これから赤みが出て開花に至るでしょう。あと何日で開花するでしょうか?

ヤドリギが花を咲かせています。
ヤドリギ190406 
ヤドリギは調べてみると雌雄異株、この木では不思議なことに雄花と雌花が同居。同じ枝の似たような場所から雄花の着いた枝と雌花の着いた枝が出ています。違う株が同居しているのでしょうか?
ヤドリギ雌花190406 
これは雌花です。

ヤドリギ雄花190406 
こっちは雄花です。
自然界は不思議で面白いことがいっぱいです。

地面に目を移すと、春一番のキクザキイチリンソウが花をつけ始めていました。
キクザキイチリンソウ190406 
木の葉が出る前のほんの短い間に繁殖生活を終えて、暑い夏は地面近くと温度が安定する地中で生活する春植物です。春の柔らかい陽射しが好きなのでしょう。

雪解けの後の林床(森の地面)には何やら土の盛り上がりが! モグラやネズミが雪の下で暮らしていた痕跡が現れます。
モグラ2190406 
あちこちに土が盛られたようになっています。

モグラ1190406 
モグラでしょうか? 
さらに地面をよく観察すると、落ち葉の下は小さな穴や土の盛り上がりがたくさん観察されます。ネズミたちの雪下トンネルです。彼らは人の見えないところでしっかりと寒い冬を乗り切っているのでしょう。
このトンネルは木々にとっては良いこともあります。人間の踏圧で固まったキャンプ場の土をほぐして、呼吸が苦しくなった木々の根っこに酸素を供給してくれるでしょう。
度が過ぎれば当然のことながら根っこを痛めたりはしますが、このくらいだと良い効果が期待できます。
雪国の厳しい冬も木にとっては悪いことばかりではないようです。雪の大事さが伝わってきます。

動物や鳥と樹木との関係は持ちつ持たれつで、動物の生活の結果が樹木の生活に大きな影響を与えていることが森を歩いていると感じさせられます。
サクラの咲きぶりやモグラやネズミのトンネルー彼らの生活の結果がその木の姿に反映されているといっても過言ではないようです。
一見すると、「共存」と言いたいのですが、それは「共存」というよりは「共存的に見える」といった方がより正しいかと思います。それは動物たちの目的はあくまでも「生活」であって「樹木と共に生きること」が目的ではないからです。
このことは人間と天然杉との関係とも似ているような気がします。天然杉は人間の必死な生活の末に台スギ状の形になったのであって山人が敢えて共存を目的に利用してきたからではないからです。その証拠に伐りすぎて枯れてしまった台スギ状の天然杉が多々見られます。生活のためには共存的な考えを断ち切ってまで伐らなければならない。人間を含めた生き物の世界はきれいごとだけではないことも肝に銘じておく必要があるかと思います。
早朝の一郎2 

森を歩くと様々な感覚がよみがえってきます。話が脇に反れてしまいましたが、天然杉やそれを取り巻く自然環境や人の生活については後日あらためてこのブログで詳しく述べることにします。

地面から再び目線をあげると。  
ハシブトガラス190406 
カラスが春の陽射しを浴びて活き活きとした姿を見せてくれました。

森の動きは毎日毎日が面白い。人の感性や思想を豊かにしてくれます。

                           文責  明石浩見